保育所に入れない待機児童の問題の話になると、よく「待機児童数」が引き合いに出される。しかし、待機児童数が0であっても、実際のところ仕方なく専業主婦を選択した家庭もいれば、認可保育所に入れなかったケースの家庭もみられる。こういったケースは待機児童数にカウントされない。真の待機児童ランキングを算出するためには、就学前児童数(小学校入学前の児童数)に対する認可保育所の利用児童数の割合が重要と考える。
ここでは東京都福祉保健局少子社会対策部保育支援課のデータをもとに様々な観点から、東京23区および東京26市のデータを整理したので参考にして頂ければと思う
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東京23区
まず東京23区のデータを公開する。項目の説明は以下の通り。
就学前児童人口
小学校に入学する前の児童数
利用児童数
保育所または学童保育施設を利用している児童数
就学前児童人口比率
就学前児童人口のうち保育所を利用している児童の割合。数字が高いほど良く、真の待機児童割合が低いと言える。
東京23区では、就学前児童人口比率が低い順(悪い)に並べると
1位 江戸川区(33.8%)
2位 世田谷区(37.2%)
3位 目黒区(37.3%)
最も江戸川区が待機児童割合が多いと言えそうだ。
就学前児童人口比率前年度比較
就学前児童人口の前年比較。数字が高いほど保育所への入りやすさが前年より改善していると言える。数値がプラスであればひとまず改善はしている。
保育所への入りやすさが改善していない上位3つは下記の通り
1位 中央区(0.3%)
2位 港区(0.8%)
3位 江戸川区(1.1%)
待機児童数
子育て中の保護者が保育所または学童保育施設に入所申請をしているにもかかわらず、入所できない状態にある児童
待機児童数が多い上位3地区は
1位 世田谷区(861人)
2位 目黒区(617人)
3位 大田区(572人)
待機児童数/利用児童数
保育所定員の余剰割合の目安となる指標。数字が高いほど競争率が高いと言える。
定員オーバーしている割合が多い上位3地区は
1位 目黒区(12.7%)
2位 中央区(7.5%)
3位 台東区(7.2%)
その他詳細な順位等は下記ランキングを並び替えてご確認下さい。
項目を選択すれば、その項目に従ったランキングに並び替えることができます。
地域 就学前
児童人口利用児童数 就学前
児童人口
比率就学前
児童人口比率
前年度比較待機児童数 待機児童数/利用児童数
千代田区 3364 1513 45.0% 3.9% 0 0.0%
中央区 9674 4344 44.9% 0.3% 324 7.5%
港区 15208 6737 44.3% 0.8% 164 2.4%
新宿区 12550 6147 49.0% 1.9% 27 0.4%
文京区 11219 4379 39.0% 1.7% 102 2.3%
台東区 7552 3149 41.7% 2.3% 227 7.2%
墨田区 11953 5944 49.7% 2.1% 148 2.5%
江東区 26987 12758 47.3% 2.7% 322 2.5%
品川区 19674 9516 48.4% 2.3% 219 2.3%
目黒区 12963 4840 37.3% 2.3% 617 12.7%
大田区 32441 13388 41.3% 1.8% 572 4.3%
世田谷区 44314 16503 37.2% 2.8% 861 5.2%
渋谷区 10347 4402 42.5% 2.5% 266 6.0%
中野区 13006 5526 42.5% 1.3% 375 6.8%
杉並区 24818 10793 43.5% 4.5% 29 0.3%
豊島区 10595 5350 50.5% 4.0% 0 0.0%
北区 14846 7430 50.0% 3.3% 82 1.1%
荒川区 10005 5273 52.7% 2.3% 181 3.4%
板橋区 25515 12233 47.9% 3.0% 231 1.9%
練馬区 34871 14643 42.0% 3.4% 48 0.3%
足立区 31054 12712 40.9% 1.9% 374 2.9%
葛飾区 21037 10585 50.3% 3.4% 76 0.7%
江戸川区 34865 11800 33.8% 1.1% 420 3.6%
東京26市
次に東京26市のデータを公開する。
就学前児童人口
小学校に入学する前の児童数
利用児童数
保育所または学童保育施設を利用している児童数
就学前児童人口比率
就学前児童人口のうち保育所を利用している児童の割合。数字が高いほど良く、真の待機児童割合が低いと言える。
東京26市では、就学前児童人口比率が低い順(悪い)に並べると
1位 三鷹市(37.6%)
2位 武蔵野市(38.5%)
3位 小平市(38.7%)
就学前児童人口比率前年度比較
就学前児童人口の前年比較。数字が高いほど保育所への入りやすさが前年より改善していると言える。数値がプラスであればひとまず改善はしている。
保育所への入りやすさが改善していない上位3つは下記の通り
1位 三鷹市(-0.3%)
2位 稲城市(0.2%)
3位 日野市(1.0%)
待機児童数
子育て中の保護者が保育所または学童保育施設に入所申請をしているにもかかわらず、入所できない状態にある児童
待機児童数が多い上位3地区は
1位 府中市(383人)
2位 調布市(312人)
3位 三鷹市(270人)
待機児童数/利用児童数
保育所定員の余剰割合の目安となる指標。数字が高いほど競争率が高いと言える。
定員オーバーしている割合が多い上位3地区は
1位 三鷹市(7.5%)
2位 府中市(6.9%)
3位 国立市(6.9%)
その他詳細な順位等は下記ランキングを並び替えてご確認下さい。
項目を選択すれば、その項目に従ったランキングに並び替えることができます。
地域 就学前
児童人口利用児童数 就学前
児童人口
比率就学前
児童人口比率
前年度比較待機児童数 待機児童数/利用児童数
立川市 8741 3888 44.5% 1.9% 145 3.7%
武蔵野市 7230 2781 38.5% 2.1% 120 4.3%
三鷹市 9607 3616 37.6% -0.3% 270 7.5%
青梅市 5382 3173 59.0% 2.0% 12 0.4%
府中市 13907 5536 39.8% 1.4% 383 6.9%
昭島市 5508 2800 50.8% 2.3% 17 0.6%
調布市 11931 4981 41.7% 1.7% 312 6.3%
町田市 19223 7536 39.2% 2.2% 229 3.0%
小金井市 6042 2422 40.1% 2.3% 156 6.4%
小平市 9964 3856 38.7% 3.5% 89 2.3%
日野市 9342 3886 41.6% 1.0% 252 6.5%
東村山市 6676 2697 40.4% 3.0% 64 2.4%
国分寺市 5851 2572 44.0% 2.2% 92 3.6%
国立市 3371 1472 43.7% 1.5% 101 6.9%
福生市 2321 1400 60.3% 2.6% 0 0.0%
狛江市 4056 1684 41.5% 3.8% 98 5.8%
東大和市 4429 2134 48.2% 3.0% 3 0.1%
清瀬市 3396 1383 40.7% 1.5% 33 2.4%
東久留米市 5486 2226 40.6% 2.4% 67 3.0%
武蔵村山市 3468 1913 55.2% 2.6% 12 0.6%
多摩市 6577 3038 46.2% 2.5% 83 2.7%
稲城市 5068 2095 41.3% 0.2% 97 4.6%
羽村市 2563 1400 54.6% 2.5% 0 0.0%
あきる野市 3705 1836 49.6% 1.5% 12 0.7%
西東京市 9498 3681 38.8% 2.7% 146 4.0%
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