競馬予想の際に斤量がどう影響するか分からない方もいらっしゃると思います。
結論から言うと斤量は関係ないです。
ここでは斤量の考察と斤量1キロあたりどのくらいタイム差がでるかを過去のレース結果から整理しましたので順を追って説明していきたいと思います。
斤量の決め方
斤量の決め方はJRAのこちらのページに詳しく記載されています。
簡単に説明すると馬の成長過程や過去の実績を考慮し、どの馬にも勝つチャンスを与えるため実力差を小さくする斤量が設定されます。
なかでも1番大きい要素は年齢になります。馬も年齢が重ねるにつれて体が成長するのでより速く走れるようになります。
ここで覚えておきたいのは斤量は馬の状態が有利だから重く設定されるのであって、斤量が重くなることでレースで不利になることが決まったわけではないのです。
たしかに競走馬から見れば重い時より軽い方が速く走れるのは明白ですが、競馬は相対比較です。
他の馬とのギャップを埋めるための斤量ですから、その斤量が妥当かどうかは競馬を予想する人がしっかりと判断していかなければなりません。
斤量の考察
それでは斤量の考察をしていきます。2015年~2018年のレースで斤量ごとのタイムを調査することにしました。斤量は51キロ~58キロの8種類で、調査するコース下記4コースとしました。開催場所は考慮していません。
- 芝1200m
- 芝1600m
- ダート1200m
- ダート1600m
調査した結果をグラフにしたものが下記になります。
斤量は重い方が有利
縦軸が各コースのタイム、横軸が斤量になっています。どのグラフも右肩下がりになっています。つまり、斤量は重い方が速いタイムを出しているという結果になったのです。
斤量1キロあたりの影響は?
1200mでは1キロあたり0.3秒,1600mでは0.4~0.5秒の差が出ています。距離にもよりますが近似関数の結果から言うと、1キロ重いと約2馬身有利と覚えておいてよいでしょう
どうして斤量が重いと有利なのか?
斤量が軽いのには理由があって、実績を出していなかったり馬がまだ若かったりするからです。
やみくもにどの馬も斤量を軽くすれば速いタイムが出るに決まっていますが、相対比較の競馬の性質を考えれば、斤量が重くされている時点で既に有利な判断がされているということになります。
言い換えれば今の斤量のハンデの決め方は平等ではなく、むしろもっとハンデをつけるべきだという考え方もできます。しかし、それでは馬の個性がなくなり、ただのハンデ戦レースばかりになってしまうので、今のままの斤量の決め方が最も競馬を楽しめるハンデになっているようにも思います。
結論としては競馬に斤量は関係ないということが言えそうです。むしろ斤量が軽い場合はマイナス評価でも良いかもしれません。
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