速いボールを投げた方がストライクは出やすいのでしょうか?
たしかに速いボールの方が物理的なパワーは大きいですが、必ずしも速いボールの方がストライク率が高いとは限らないようです。ここでは球速とストライク率の関係について考察してみました。
球速とストライクの関係
球速とストライクの関係を考える前に、まずストライクの理論を振り返ってみましょう。上の図はパーフェクトストライクの図になります。ポイントは1番ピンに対して斜め方向の力が加わっているということです。
この斜め方向のベクトルの向きと大きさがストライク率アップに直結します。このことをふまえて球速とストライクの関係を考察していきたいと思います。
球速を上げた方が良い場合
まず球速を上げた方がいい場合についてです。球速を上げるだけで純粋に斜め方向の力が増す方は球速を上げた方が良いでしょう。具体的にはやや角度をつけてストレートボールを投げる方や曲がりが緩いボールを使用されている方などです。
または、レーンのオイルが乾いてきて1番ピンに厚く当たるようであれば、ポケットにボールを当てることを優先して球速を上げても良いでしょう。
球速を下げた方が良い場合
一方、球速を下げた方が良い場合はどのような時でしょうか?ストライクを出すためには横方向の力が必要です。せっかく強い回転がかかっていも、球速が速すぎるせいでボールの横方向の力が発揮されないケースがあります。
横方向の力はレーンとボールの摩擦が大きくなるレーンの後半部分で徐々に強くなっていきます。球速を遅くするとボールとレーンの接触時間が増えるので、回転の強さや投球ラインはそのままでも、球速を遅くするだけで横方向の力が増加するケースがあります。
球速の調整方法
球速を調整する方法としては以下の3つの方法をお勧めします。
1.ボールを構える高さ
まずボールを構えるときの高さを調整する方法があります。高く構えるとボールは速くなり、低く構えるとボールは遅くなります。
原理としてはボールを高く構えると、その分バックスイングも高くなるからです。
2.バックスイングの高さ
次にバックスイングの高さを調整する方法があります。ボールを構える高さだけでなく、意識的にバックスイングの高さを調整することで球速をコントロールすることができます。
3.助走の速さ
最後に助走の速さについてです。助走は速いほどボールは速くなりますが、投球バランスが崩れコントロールが乱れる可能性があります。やや難易度が高めの球速コントロール方法になります。
◆お勧めしない球速調整方法
投球直前のリリース速度や腕の力だけでスピードを調整する方法はあまりお勧めしません。理由としてはボールはやはり重いものなので、腕の力だけで制御しようとしても力が足りず制御が難しいからです。
ボールを構える高さやバックスイングの高さなどボールの重さを利用した方法でスピードをコントロールするようにしましょう。
まとめ
結論としては横方向の力と縦方向の力のバランスが大事だと考えます。特に横方向の力を最大化できるような球速を試行錯誤しながら見つけていくようにしましょう。