リワークを受講するメリット・デメリット【体験談⑧】

 

社会人として7年ほど経ったころ、徐々に会社に行くのがつらくなり休職することになりました。同じように悩んでいる方の参考になればと思い、休職から復帰するまでの経緯を記載しておこうと思います。

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リワークには行きたくなかったが、会社の指示で3か月間リワークプログラムを受講した。ここでは受講して率直に感じたメリット・デメリットを整理したいと思う。

目次

リワークのメリット

まずはリワークのメリットから説明する。

徐々に体を慣らすことができる

一般的にリワークプログラムは通常の会社の勤務時間よりも短い時間で行われる。例えば10:00~15:00までというように時間が設定されており、通常勤務に比べると負荷が軽い。さらには施設ごとに異なるが、最初の1か月は午前中のみなど、徐々に体を慣らす仕組みが整っている点がある。いきなり会社に復帰するよりもリワークプログラムを利用して徐々に体を慣らしてく方が無理なく活動量を増やしていくことができる。

久しぶりに人とコミュニケーションが取れる

うつ症状などで自宅療養をしていると誰とも会話をする機会がないこともあるが、リワークに行くことで久しぶりに人と会話することができる。話すことでストレス発散になるケースもあるし、コミュニケーション能力を再度磨き直すことができる。

セルフモニタニング力が強くなる

リワークプログラムにもよるかもしれないが、生活記録表のように自分の体調を毎日記録する訓練があるリワークプログラムでは、自分の体調を見つめ直すことで自己分析能力が上がることが期待できる。

例えば焦りや不安に対して鈍感だった人が、毎日生活記録表を記入したりすることで自分の体調を自分で認識する力が強まり「今自分は焦っているな」と気づくことができるようになる。今の自分の体調や気分に気づけるだけでも十分な進歩だと考えられる。

実際に私も疲れに対して鈍感であったがリワークプログラムを受講してからは自分の体調の変化に敏感になることができたと思っている。自分の体調に気づく力が強まってくれば、今度はそれをブレーキとして再び自分が頑張りすぎないようにストップをかけることもできるようになる。

休職の原因と予防策を整理することができる

こちらもリワークプログラムの内容によるが、休職エピソード、自分の性格、苦手な場面を整理し、対策をカウンセラーと相談することで再発予防が期待できる。

他の受講者のエピソードを聞くことができる

リワークに行かないと自分と同じように苦しんでいる仲間と出会うことはほとんどないだろう。しかし、リワーク内では自分が経験した病気を共感しあう仲間たちに出会うことができる。10人いれば症状も10人違うし、休職の経緯や再発予防策もまるっきり違う。

私もそもそもリワーク自体にメリットは感じていなかったが、この点に関しては期待以上にメリットがあったと思っている。他の受講者のエピソードを聞くことで、そのエピソードを疑似的に体験することができるため、自分の再発予防策の参考にもなる。

会社側が安心する

リワークの実態はどうであれ復職前にリワークというステップを1つ踏んで復職すると、今度は休職しないだろうと会社側は期待できるため、安心感が大きいのではないだろうか。

リワークのデメリット

次にリワークのデメリットについて説明する。

本当に効果があるか分からない

果たしてリワークは本当に再発予防に効果があるのだろうか?この疑問は私も思っているし、リワークの効果については懐疑的であるという医者も少なくない。なのでリワークは意味がないと感じることがあっても不思議ではない。本人の意識次第でどうにでも変わるものなのかもしれない。

ただし、私みたいに複数回休職したり、他に対策しようがない場合にはリワークプログラムを受けてみることも1つの手ではあると思う。少なくともリワークプログラムを受講することで症状が悪化したりすることはないだろう。もし悪化するようであれば、リワークを開始するのには時期尚早だったということだろう。雑な言い方になってしまうが、効果はない可能性もあるが、やってみないよりはやってみた方がいいかもしれないというのが現状だと思う。

集団行動をしないといけない

集団行動が苦手な人はいると思うが、ほとんどのリワーク施設では集団で講義を受けたり作業をしたりする場面が多々あるように思う。リワーク施設はコミュニケーションスキルを磨く場でもあるので、こういった集団行動は避けることができないと考えた方が良さそうだ。

合わないこともある

リワークでは認知の仕方を変える講義も含まれており、それが本人にとっては苦痛を感じることもあると思う。ただ、私が受講した限りではリワークでは考え方を押し付けるようなものではないし、お互いの意見を尊重しあう関係での講義だったので、苦痛は感じなかった。他の受講者も合わないと感じているようではなかったし、あまり過度に気にすることはないと思う。合わないと感じても、リワークを受講して本人が気に入ったところを自分のものにしていけば良いのではないだろうか。

時間的経済的ダメージがある

リワーク施設には公的な無料の施設と有料の施設がある。有料の施設に通うことになると経済的な負担も増えてしまう。また、自宅から通うにしても交通費もかかるため、経済的ダメージが多少なりともある。また、施設によっては土曜日や卒業後も通わなくてはいけないところもあるため時間的制約を受ける場合も多い。

 

以上がリワークのメリット・デメリットである。私個人的な意見としてはメリットがデメリットを上回っているのではないかという印象を受ける。リワークに関しては効果が明確でないケースもあるかもしれないが、生活リズムを立て直したり、リワークで出会う仲間との交流で得られる経験もあるからだ。

どうしてもリワークに行きたくない人は前回の記事も合わせて確認して頂ければと思う。

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次回へ続く

 

 

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